日本文理大学医療専門学校

自己紹介 半生回顧録 学会日記 予定表 学習資料 連絡帳 写真集 リンク


        

 縁あってこの学校にお世話になり今年で7年目である。現在まだ勤めている職場を回顧録には書けないでしょう。書いたら”回顧”ではなくなります。申し訳ない!

 ただ一つ今書けることは、学生のためにそして自分の教養を高める自己研鑽のために大分大学大学院で学ぶことを許可を頂いた”文理学園には心から感謝しています”

 この先は定年を迎えた後、長年の夢であった南の島、沖縄の慶良間列島(ダイビングのメッカ)にでも行き漁師として”半農半漁生活”を送りますか。それとも南阿蘇に帰り白川水源を利用して”イワナ(岩魚)やヤマメ(山女)の養殖”でもやりますか。この文章の先はその時に
”晴耕雨読”というタイトルで書くことにします。


          《日本文理大学 菅幸雄 前理事長

 私が現在お世話になっている日本文理大学(文理学園)の前理事長、”菅幸雄先生”も、私の父親と同じ東京大学理学部出身の学者であり人間教育・人材育成に情熱を注がれた方である。父親と近い年代であり、また同じ理学部U類の出身であるので、東大のキャンパス内で父親と理工学について議論されたことがあるのではないかとの思いが膨らむ。

 日本文理大学 菅幸雄 前理事長 のご冥福を、心よりお祈り申し上げます。 合掌



    
《これから研究職や学校関係へ就職して勉強をしようと考えている若者へ》

(1) まずは生涯勉強を続けるだけの体力を付けなさい。”勉強は体力勝負”です。学生時代のクラブ活動には入っていたほうがいいですよ。体力も付くし、一つの目的をみんなでやり遂げる協調性も養われます。私の父親のように、いくら東京大学を出ても病気で早死にしたら何も残りません。家族は路頭に迷います。まずは病気にならない体力を!

(2) 誰でも一週間や一か月連続で勉強をしたら気が滅入ります。”気分転換のガス抜き”が大事です。出来れば週末にはスポーツや大自然を楽しむことです。家の中にこもらず、思いっきり外の空気を吸いに出かけてください。

(3) 私が今までに面倒を見てきた学生のうちで成績が良かった学生は、やはり”規則正しい生活が身についている学生”でした。出来ることなら夜は早く寝て、早朝に勉強することを勧めます。それと、朝食は必ず食べておくこと。あと、TVを見ながらの勉強は目が奪われ集中力がなくなるので身につきませんよ!

(4) 一々云わなくてもよいので同じ考えを持つ仲間から、”追いつき追い越せそうなライバル”を見つけなさい。”ポテンシャルは徐々に上げていく”こと!ちなみに私のライバルは同じ放射線技師の仕事をする身近な”二人の弟たち”です。ライバルでもあり仕事の話や研究内容を共有できる良き相談相手です。

(5) 人生に”計画性と向上心”を持ちなさい。今日の目標、一週間の目標、今月の目標、年間目標、そして数年計画の目標と常に今以上の自分を目指しなさい。

(6) 出来ることなら”学位は少しでも早い時期に取得”しておきなさい。また、自分が学んできたことは整理して、学位授与(審査)機構が認める学会(学術団体)に論文として投稿(残して)しておきなさい。

 私が経験した公務員(自衛隊)や病院、研究機関、学校ほど学歴や論文数が大切にされるところはありませんでした。

・自衛隊では大学さえ出ていればすぐに幹部昇任試験が受けられ、合格すれば幹部自衛官となります。

・長年勤めていた病院は大阪大学と奈良医大系の病院でしたが、やはり医師は博士号を取得することにこだわっていました。また、同じ放射線技師で独立行政病院機構(旧国立病院)や府立病院、市民病院等に勤務する人たちは、弟を含めて夜間大学へ行ったり放射線取扱主任者の資格取得を目指していました。

・神戸先端医療のような研究施設では、研究されているほとんどの方々が博士や修士でした。

・非常勤として勤めていた大阪物療専門学校でも、常勤として勤務するのであればやはり学位が問われました。


 中卒でも、松下幸之助さんのように偉人伝に出てくるような素晴らしい方もいますが、これが通じるのは自分で興された企業であり利益を求める職場(企業や会社)だからです。
 
 公務員や病院、研究室、学校と名のつく”公の大組織は学歴・研究成果で評価される世界”なのです。


              《学位授与機構が認める学会》

 
学位授与機構(独立行政法人 大学評価・学位授与機構)が認める学会とは、投稿した論文が国の国立電子図書館に残る学術団体(学会)です。

論文検索サイト】 

 (1) 国立情報学研究所 
CINII
 (2) 科学技術総合リンクセンター J-GLOBAL
 (3) 電気電子学会 
IEEE Xplore ⇒ ここは論文名、著者を英名で入力してください。

 このサイトの検索画面に「あなたの名前を入れて検索」してみてください。この中に掲載されている学会抄録や論文があなたの研究実績として履歴書に書ける内容です。

 放射線技師であれば日本放射線技術学会日本磁気共鳴医学会などがこれにあたります。事情により大学や大学院に行けない方々も論文学位の道があるので、自分が学んできたことは是非整理して論文として残しておくことを勧めます。

 また、大学編入や大学院進学、研究職や学校へ就職するときには学歴・職歴以外に、必ず”研究計画書・研究業績書・職務経歴書”がある履歴書を提出させられます。

 神戸先端医療高磁場MRI研究所などは、お手伝いで立ち入るのにも上記の履歴書を提出しています。

             *大学院進学の参考までに

 社会人から大学院進学を考えている方々へ。社会人が大学院を受験する場合に、入学試験で評価される部分が二つあります。一つ目は研究計画の内容、二つ目は過去の学歴・学会参加(発表と論文投稿)実績です。研究計画に関しては、私(大分大学大学院工学研究科)も弟(大阪教育大学大学院)も受験前に何度も見直して試験に臨んでいます。学歴や学会への参加実績の方は常日頃からの心がけです。特に学会には積極的に参加しておいてください。

    学歴で苦労してきた人間(全て定時制)の言う言葉です。 重みがありますよ!

 私はこうやって勉強してきました。”類は類を呼ぶ”
という諺がありますが、同じ考えを持つ仲間は必ず集まります。学問や学会を尊重し学位を持った方々にその努力を素直に認め敬意をはらえる人は集まりますし、多分生涯の付き合いになるでしょう。


            《勉強をしない人の上等な言い訳》


 私が以前勤めていた職場(病院)のなかで、若い技師さんたちに「ある程度仕事もできるようになってきたし、今まで学んだことをまとめて評価してくれるところ(学会)で発表しておいたらどうや?。」というと、「忙しいから勉強できません。」、「仕事があるので発表できません。」、「勉強より人間性の方を大切にします。」という人がいました。また、これを必要以上に正当化して口にする人もいました。結局、こんなことを言う人はいつまでたってもやりませんし、このような言葉はみっともないからあまり使わない方がいいと思います。勉強も学会発表も、やる人はどんなに忙しい環境でもやっています。こんな人に限って、自分の能力も考えず職場のなかでは「やれ労働者の権利」だとか、「残業時間や有給休暇の日数計算をしていたり」だの、自分の権利ばかりを主張する人が多かったですね。また、「決まって仕事は出来ないし、よく休んでいました」。私にはルーズで勉強をしない人、勉強が嫌いで出来ない人の言い訳にしか聞こえませんでした。これこそ
「身勝手な人間性」の表れだと思っています。「活躍する友人、知人たち」でも紹介したように、そんな後輩たちの中でも「別所右一(ユウイチ)先生」などは別格でした。朝は私より早く出勤してくるし、私が一々言わなくても自分から率先して仕事もするし(出来るし)、勉強会へも積極的に参加していました。案の定、彼は今では大阪教育大学大学院を卒業されて学位を所得されています。

    
勉強する人はどんな状況や環境の中でも勉強しますし、またしています。


 私の定時制高校時代は一日30分から1時間程度しか勉強する時間がありませんでした。仕事が大工でしたから仕事場(現場)にノートなどありませんし持ち込めません。試験中などは仕方がないので手やベニヤ板、材木に覚えなくてはいけないことを書いて勉強してきました。
 
 
勉強をしたくても出来ない人たちは、少ない時間のなかで必死に集中して勉強しているんです。

 「忙しいから勉強できない」は言い訳です。仕事の中身は違えど仕事の量・時間は皆一緒です。夜間学校へ通学したり、放送大学や通信教育を受けている人達は皆さんが遊んでいる時間(夜や休日祭日)を利用して勉強しています。今の私は勉強ができる土曜、日曜日などは朝早く(6時前後)から起きて一日10時間から15時間は勉強しています。一から十まで皆と同じことをやっていては、まず夜間の学校や通信教育、放送大学などへは行けません。また、経済的にも何かを辛抱して学費に充てているんです。


 「勉強より人間性」、これは同次元では考えられない言葉です。並べて使うこと自体がナンセンスです。この言葉は、裏を返せば「勉強をする人は人間性が悪い」と云っているように聞こえます。

 「勉強」ですが、病院職員、特に医師やパラメディカルが「患者さまのために学ぶ」ことをしなくなったら、いきなり「医療スタッフに命を預けている患者さまに迷惑がかかります」し、私が患者なら「勉強もしていない人たちには診てほしくない」、放射線技師さんであれば「撮影はしてほしくない」ですね。たぶん皆さんも同じだと思いますよ。ベテラン気取りで胡坐(アグラ)をかいた人たちには診てほしくないです。

 また、我々教員が「学生のために学ぶこと」を止めたら
「我々の授業を受ける学生に迷惑がかかります。」また、学生は子供じゃないんです。頑張っている(中身のある)先生か、そうじゃない見かけだけ(知ったかぶりの虚勢だけ)の先生かは見抜いています。もちろん先生(教員)も人間です。スーパーマンではないので間違うこともあります。仮に間違ったとしても、学生のために向上心を持って常に「黙々と努力を続ける先生」であれば「きっと学生も許してくれる」と思います。
 もし、私が勉強できなくなったり勉強しなくなったら学生に迷惑がかかるので、その時には自分から進んで教員は引退します!

       
医者やパラメディカル、教員になった以上、勉強は義務です!

 
本当にできる人は「自分はどこが分かってないかを知っている」ので、分からない(知識があやふやな)部分は「そこは専門じゃないので分かりません」とはっきりいいますし、たぶん一生自分の弱い部分を勉強(探求)し続けている人でしょう。


 
「人間性」社会生活の常識、当たり前であって小学校の道徳の時間に既に習います。一々口にする言葉ではないのです。たいして苦労もしていない人間ほど、やれ人間性だとか、見かけで人間を判断する人が多いですね。私にすればいい格好(服装や飾り物)をしてる人間ほどたいした人間はいないと思っていますし、現実そうでしたね。中身がないから少しでも自分をよく見せようと思って服装や飾り物に凝るんです。蛇足ですが、名刺の肩書を欲しがる人間もろくな人間はいませんよ。こんなもの、肩書と中身が一致していなかったら世間の笑い者ですからね。

 人の優しさを物語るよい例に、動物が好きな人は気持ちの優しい人が多いし、どんな人に対しても優しい方が多いという事を知っていますか?逆に動物や自分より弱い立場の人を虐待したりいじめたりする人には陰険で陰湿な人が多い事もご存じですか?だから、
勉強人間性両者同じくらい重要で大切なことなのです。これは比較して並べる言葉ではありません。次元が違います!

 「人間性」
とは本当に苦労してきた人間が使える言葉です。たいして苦労も知らない人たちからは軽々しく口にしてほしくない言葉です!


             《身だしなみや挨拶は大切です》
 
 身だしなみは大事です。病院職員が白衣(全員一緒のユニホーム)を着て茶髪や金髪をしていたら、患者さんや周りの人は「この人は大丈夫かな?」と思います。また浮いてしまいますよ。白衣を着て飾り物(指輪やピアスなど)を付けているのも「この人は・・・」、と思われます。「自己主張をしたかったら別の方法があります。」その辺は頭を使ってよく考えてみてください。

 挨拶は万国共通です。「人と人とのコミニュケーションは挨拶から始まります」。人として、この辺のことは大切にしてください。


               《教え子たちへ》


           * 一本芯の通った人間になれ!
           * 
常に探求心を持て!


        類は類を呼びます。くれぐれも、情けない方で群れないように!


        最後に、”一人でも自分の信じる道を行け!”。 
”威風堂々”と。

HP Top Next