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           骨伝導君、只今、X線撮影学の勉強中です!

    

 
はじめに

 以前から考えていたことですが、今回
”診療放射線学科の学生さんを対象”に一般撮影、各種造影検査、CT検査、MRI検査、超音波検査の検査法および機器の動作原理を理解することができるHPというコンセプトで”実践撮影法”を作ることを目指しています。内容が多岐にわたるので、国家試験で出題されるような基礎的な部分を多く掲載するようにして、出来るだけコンパクトにまとめていきたいと考えています。

 いまの放射線科は私たちが放射線技師になったときと作業環境が大きく変わってきています。私たちが放射線技師になった時代のX線撮影の道具はS/F系が主体で、現像処理においてはバット現像を行っている施設がまだ見られる時代でした。どこかの病院に高速自動現像機が搬入されると、勉強会などでは直ぐに話題になるような時代で、デジタル撮影機器ではやっと頭部専用のCT装置が一般病院に普及するようになった時代でした。その後の放射線科の撮像機器の進歩は目覚ましく、この30年間にDSAやMRI、CRなどデジタル技術を駆使した撮像機器が数多く導入されるようになりました。そして今では、X線の撮影媒体としてS/F系の代わりに平面検出器(FPD:Flat panel detector)を用いる時代となり、デジタル技術なしでは語れない時代となってきています。今後の放射線科を担う若い放射線技師さんたちには、必然的にデジタル技術の知識,電気・電子工学の知識が要求されます。この実践撮影法では、撮影技術と共に、放射線技師にとって必要最低限のデジタル画像工学、電気・電子工学の知識、機器の構造・原理を解説していこうと考えています。

 また、前の技師学校(大阪物療専門学校)では撮影技術を専門に教えていたこともあり、教壇に立ちながらいつも考えていたことは、撮影技術の向上は
”医師がどのような写真を求めているかを知ること”だと思っていました。つまり、撮影が上手くなるには、”医師が見たい部分を知ること=読影ができること”だと今でも考えています。

 ということで、浅学な私の知識ではありますが、ここでは今までの臨床経験を基に
”X線写真の読影”についても、今まで学んだ知識の中で解説していこうと考えています。

 また,
「コーヒーブレイク」では、自分の勉強の整理ために、簡単なMatlab(≒Scilab)のプログラミング講座”も取り入れていこうと考えています。

 Silabに関しては http://www.scilab.org/products/scilab/download より無償で提供されていいますので、是非一度試してみてください。

P.S. この
”実践撮影法をより良いものとする”ために、文章等のオカシナ部分や間違いがあれば、是非皆様方にご指摘頂けますよう宜しくお願い致します。

                              

                          平成23年6月21日  長野宣道 記


       
   
神戸先端医療 オープンタイプ0.5T‐MRI        神戸先端医療 高磁場 3.0T‐MRI 

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≪実践撮影法 執筆協力者≫

 担当の詳細はまだ決まっていませんが、臨床経験豊かな下記の放射線技師の先生方に執筆協力を依頼しています。

佐原朋広 大阪市立大学付属病院:MRIの原理・撮像法など
横内義憲 倚山会きたじま田岡病院(徳島県):CT、各種造影検査など
長野吉彦 大阪市立都島総合医療センター:一般撮影、血管造影など
下田修  東大阪市立総合病院:一般撮影、消化管撮影、各種造影影検査など
井上昇一 上天草総合病院(熊本県):一般撮影、各種造影検査など
伊藤隆志 大分先端画像診断センター(大分県):PET‐CT、MRIなど
川添恵美 大阪北逓信病院:乳房撮影、超音波など
長野道治 大阪市放射線技術検査所:被ばくや放射線物理、放射化学、放射線生物学のアドバイス
長野宣道 日本文理大学医療専門学校:機器の動作原理、電気・電子工学、デジタル画像など


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           胸部X線写真                胃X線写真

     

           第1章 予備知識
            
1. X線物理と電気工学
          (1) X線の発生
          (2) X線と物質の相互作用
          (3) X線発生装置(高電圧発生回路)

       第2章 撮影法
        1. 撮影での注意点と基準線
        2. 一般撮影法
          (1) 骨撮影
          (2) 特殊撮影
        3. 造影検査法
          (1) 消化管造影
          (2) 腎盂造影
          (3) 胆嚢造影
          (4) 血管造影
        4. 造影剤


       第3章 CT撮影
        1. CTの構造と原理
        2. 頭部
        3. 胸部
        4. 腹部
        5. 四肢、その他

       第4章 MRI撮影
        1. MRIの構造と原理
        2. 頭部
        3. 胸部(縦郭)
        4. 腹部
        5. 四肢(関節)
        6. その他


       第5章 超音波撮影法
        1. 超音波の構成と原理
        2. 腹部超音波
        3. その他

       第6章 眼底写真・骨密度
        1. 眼底写真撮影装置の構造
        2. 眼底撮影
        3. 骨密度装置の構造
        4. 骨密度撮影

       第7章 デジタル画像

       第8章 電気・電子工学


       付録
        1. 撮影に関する用語・略語・英語集

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